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  in  ドバイ
     
        勝ち組国家ドバイ
 
          
 
 
 
 
ペルシャ湾をフェリーで渡り、中東随一の大都市ドバイへ向かう。海からの星空を見ようと楽しみにしていたのだが、不覚にも爆睡してしまい、気付くと朝日が顔を照らしていた。
目の前に見えるのはもうアラビア半島、あと数時間でドバイに到着。久々の「買い物天国」に財布の紐が緩む予感がする。

イスラム圏に入りようやく3カ国目だが、意外にもイランは洋服文化だった。果たしてここで全身白い衣装に手ぬぐいっぽい布を頭に纏ったアラブ服(って言うのかは知らないけど)の軍団が見れるだろうか?
期待に胸を膨らませつつUAEへ上陸し、入国審査を受ける。

船を降りて陸から船を撮影すると、係員に呼び止められた。
「お前何で写真なんか撮ってるんだ。そのカメラをよこせ!」

「何でって、オレ観光客だから写真くらい撮るよ〜。」
どうやら港は撮影禁止らしく、厳重注意を受ける。幸いカメラは返ってきた。画像も消されてない。よかった〜(´∀`∩)危ない危ない。

入国審査は同じ船に乗っていた乗客約200人がひとつの部屋に閉じ込められ、ひたすら待たされる事になった。どうやら入国審査官待ちの様だ。
周りを見ると、客の殆どはイラン・インド系労働者のようだ。ドバイは人口の80%以上が外国人労働者らしい。

・・・・・・・・・。

・・・待つこと1時間。

それまで立ち話をしていた人々が席にいそいそと着席をしだした。

暫くして、入口から白いアラブ服を着て頭に紅白の布をまとった「アラビアンスタイル」な男が偉そうに入ってきた。
来た来た!あれが待ちに待ったアラビアンスタイルだ!


「サラームアレイコム。(* ̄ー ̄)」
彼が軽く手を挙げながら挨拶をすると、

「ワアレイコムサラーム!m(_ _"m)」
とそこに居る全員がひれ伏すように返事をした。

男はゆっくりと窓口の中に入り腰をかけた。

するとお世話役のようなインド系労働者が審査官の横からセッセと入国スタンプや書類などの準備をしている。

その間審査官は隣の兄ちゃんと談笑。(* ̄ー ̄)

労働者がスタンプの押し具合などをチェックして準備完了。係員が順番に人を並ばせてようやく入国審査開始。

審査官は1人ずつ偉そうに質問をしてスタンプを押していく。そう、彼の仕事は質問(尋問)とスタンプを「
ポンッ」と押すのみ!!

さすがは勝ち組国家・・・。

外国人の我々は優先して先にスタンプを押してもらったのだが、全員が終わるまで外に出れず結局また1時間程待たされる。
明らかに非効率だ。

全員の審査が終わると勝ち組審査官(* ̄ー ̄)は席を立ちゆっくりと部屋の外へ出て行った。
勿論片付けは例の外国人労働者がやっている。。。

・・・やっぱり勝ち組だな。

「アラブ人の格」を見せ付けられた入国審査だった。ここではアラブ人が外国人労働者を支配している。



港からミニバスで1時間走り、「フリーポート」として有名な大都会ドバイへ到着。
とにかくキレイな街だ。砂漠の真ん中に巨大なビルが立ち並び、雰囲気はラスベガスに似ているだろうか。

道には高級車がビュンビュン走っており、まるで各国高級車博覧会。(ベタな表現だが・・。)
一番目立ったのはトヨタのレクサス、日本でいうランドクルーザーだ。勿論みんな最新型。

仲良くなった現地人に聞いたところ、フリーポートなので安く買えると思いきや、1台約1000万円だと!
日本よりはるかに高いじゃん!
っていうか、そんな車ばっかりジャンジャン走ってるし・・・。

恐るべし勝ち組国家である。。。

UAEは幾つかの首長国が集まって一つの国になっており、ドバイも一つの町が一つの首長国だ。
私は以前から、「ドバイは石油王だらけで成り立っている国」だという認識があったのだが、実はそうではないらしい。
ドバイは面積も大きくなく、石油は意外に少ししか産出していないそうだ。
昔から貿易で成り立っており、石油で設けた周辺諸国の財産を上手く流通させることによって今の地位を築いたお利口さんな国らしいのだ!

それまでは、中東の石油王国家に対して「お前らなんか石油が無くなったら終わりだぞコノヤロー!」という偏見を多少なりとも持っていたのだが、実はドバイはすでに「
脱石油経済」だったのだ!
感心感心。あとはバブルがはじけない事を祈るのみか?


買い物天国ドバイには巨大ショッピングセンターがいくつも存在する。私もその一つ「シティーセンター」へ何回か足を運んだ。

旅に復帰したインドから4ヵ月間、ろくな買い物をしていなかった私に襲い掛かる悪魔のささやき。Ψ(`∀´)Ψ

デジタル一眼レフいいな〜

耳の後ろ辺りから何処からとも無くそんな声が聞こえる・・・。Ψ(`∀´)Ψ

イカンイカン。節約節約!

と思いながらも手にとって試し撮り♪Ψ(`∀´)Ψ

あ〜ダメだ!!ヽ(`Д´)ノ 誰か助けて〜!

と言いながら町のカメラ屋を10軒くらい回って値引き交渉♪Ψ(`∀´)Ψ



(*゜Д゜)喝っ!
何とか一日目は欲望を断ち切って思いとどまる事に成功。
しかしあと何日で落城するだろうか・・・。欲望との戦い(聖戦)である。


翌日、イエメンのビザを取得する為日本領事館へ。
ビザ取得の為のレター(推薦状)を貰いに行った時の事だった。
左が日本国領事館のある貿易センタービル。

「イエメンは今安全じゃなんですよねー(;-_-;)」と渋る領事を説き伏せレターを発行してもらっていた。
窓口へ呼ばれ、てっきりレターを貰えるのかと思ったら、

「誠に残念ですが、先ほどドバイ国の首長が亡くなられまして・・・(;-_-;)、明日から1週間喪に服す為、ドバイの全公共機関がお休みになります。」


( ̄Δ ̄;)えっ?ていう事は勿論大使館も休み?


「はい。(;-_-;)」


ガクッ。_| ̄|○


物価の高いドバイで1週間ビザ待ちなんてありえない!しかもおそらく電気屋も休みだろうし・・・・。

というわけで先を急ぎ次の国オマーンでイエメンビザ取得を試みることになった。
ドバイに居てもお店が休業じゃあここに居る意味が無いので翌日ソソクサと出国。

節約の神様?のお陰で余計な出費を抑えることができた形になったとさ。。。。。。

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2006年1月13日