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  in  インド
     
    インドで盗難&一時帰国・・・無念。(対処編)
 
          
 
 
 
 
インドの列車内でパスポートの入った貴重品バッグを盗まれた私は駅のホームで乗るはずだった列車の出発を見送り呆然と座り込んでいた。

警察を呼んできたが、彼らはバッグを捜すどころか、バッグの特徴さえ聞こうとしないで私に説教ばかりしている。

「ココハ日本ジャナインダゾ!」  とか  「ナゼバッグカラ目ヲ離シタンダ!」 とか。


そんなんわかっとるんじゃい!ハヨ捜せコラ!(゚д゚)

と言ってもココでは無理な話か。。。

となると、いち早くしなければいけないのがカード関係の利用停止処置。
警察に国際電話を掛けさせてくれというが、構内からは無理と言われそのまま駅警察署に連れて行かれる。
保険の請求で盗難届けは必ず要るのでそのまま付いて行くことに。

それにしてもインド警察のやる気の無さには恐れ入る。
警察に居た1時間半で結局彼らは私のバッグの特徴を聞かずじまい!
そこには興味が無く、カメラはいくらだ?とかその時計はいくらだ?ということにしか興味が無いらしい・・・

やったことと言えば、紛失届けを
自分で書いたこと。
「拝啓コルカタ警察署長様  私は8月20日コルカタのシアルダー駅発ダージリンメイル2343便内で荷物を盗難されました。荷物の内容はトラベラーズチェック○○○ドル・パスポート・キャッシュカード・デジタルカメラ・・・・・」
私が英語で書き、サインをして彼らはその紙の右下にサインとドキュメントナンバー(これが保険請求時に必要)をチョロっと書いただけ。

正味20分くらいで出来る作業だったが1時間以上待ちぼうけタイムがあり既に0時近く・・・
交渉で何とか日本領事館にだけは警察から電話を掛けさせてもらうことになった。

土曜の夜中で恐縮だったが、日本領事館には緊急番号があるのでそこに電話する。
電話に出たのは日本人スタッフのIさん。真夜中にも関わらず親身に相談に乗ってくれるナイスガイで助かった。
明日は休館なのでパスポートの再発行は月曜日以降。これは急いでも仕方ないので後回し、今回は連絡だけ。

そう、急がなければいけないのはカードの停止なのだ。
盗難届けを貰いタクシーで安宿街のサダルストリートに行き、部屋を確保すると同時に近くの電話屋(PCO)へ駆け込んだ。
通常0時に閉まる店だったが、事情を話すと承諾してくれた。

万が一の各種連絡先一覧を持っていたので早速電話をする。
まずはクレジットカード会社、そしてキャッシュカード(銀行)最後にトラベラーズチェックの順番にした。

順調に進んでいたが、U●J銀行だけが何故か繋がらない。どういうこと? 
( ̄0 ̄;)ちょっと焦り・・・

後で分かったのだが、東京●菱銀行と合併する関係でその週の土日はATMサービスが停止しており、どうやら電話も不通になっていたようだ。
おいおい海外からの緊急くらい残してくれよ〜!といっても後の祭り。
そんなことは知らずにやや不安を残しながらトラベラーズチェック(T/C)の会社へ電話を掛ける。

私は「アメックス」と「トーマスクック」の2種類T/Cを持っており、インドからはアメックスがオーストラリア、トーマスクックはイギリスに電話をするようだ。本来ならばその国のオペレーターに繋ぎコレクトコールをお願いすれば無料か、多少の手数料だけで掛けかれるのだが、電話屋のオヤジにコレクトコールの呼び出し番号を聞いても、「知らん」という。
これも後で分かった事だが、現在インドではコレクトコール用のオペレーターサービスを停止しているらしい・・・なんと!
理由はよく分からんが、さすがはIT先進国!なのかどうか・・・(; ̄ー ̄A

仕方ないのでそのまま海外に電話する。一応T/Cの説明書にはコレクトコールと書いてはあるが、オペレーターを通さないとコレクトコールにならない場合が多いので注意が必要だ。勿論今回もバリバリ料金が掛かった。
どちらの会社も通訳サービスがあったので日本語通訳を頼む。

このサービスはT/C会社が通訳会社に依頼をし、私と三者通話する形になる。状況が緊急じゃなければ通話に時間差があって結構おもしろい。
ただ、今回合計で6回T/C会社に電話をしたが、どうも通訳会社の人は声が小さく早口で業務的に話をするので非常に聞き取りにくい。ひとりの通訳したおばちゃんは声が小さいと指摘すると何故か逆切れしていた・・・ストレスの溜まる仕事なのかなぁ。

T/Cの再発行は番号と状況を説明し、紛失した小切手が使われていない事が分かると承認番号がもらえる。それを近くのオフィスで伝えると新しい小切手がもらえる仕組みになっている。
今回は大都市コルカタだったので、両社ともオフィスがあり助かった。
翌日が日曜日だったのでアメックスは月曜日、トーマスックックは火曜日に再発行ができた。

これまで旅行会社の頃はあまりT/Cを勧めておらず「カードがあればOKですよ」などとお客さんに案内をしていたが、今回でT/Cの重要性を痛感することになった。(もう遅い・・)

ひと通り電話を終えるとすでに夜中の2時!何と2時間近くも電話をしていたのだ。
連れから1000ルピー(2,600円)を借りてきたのだが、今回の代金は・・・997ルピー!
ギリギリセーフだった。

余談だが、盗難の場合は海外保険の「携行金」という補償でカバーをするが、ほとんどの保険会社でパスポート再発行に掛かる費用をカバーしている。パスポートの再発行代金(15,000円位)・再発行までの宿泊代・大使館までの移動費(タクシー・電車など)が、領収証さえあれば保険金範囲内で出るのだ。
いつも宿泊代をケチっている私だが、今回はここぞとばかりにホットシャワー・エアコン・冷蔵庫付きのホテルへ宿泊!
数日間つかの間の非日常気分を味わった。(パスポートが発行されるとモトの安宿へ移動・・・)

翌々日、日本国コルカタ領事館へ行く。先日電話で話したIさんと面談をし、早速パスポートの再発給手続きをする。早ければ翌日の発給だと言う。早い!
ナゼかと言うと、機械読み取り式ではない『旧式パスポート』だから。写真を直接ペタッて貼って、直接自分のサインを書き、上からセロファンを張るヤツ。アメリカに入る時もイチイチビザを取得しないと入国できないヤツ。
通常のパスポートは取り寄せに3週間掛かるらしいので渋々それで我慢。どうせ9年使ってあと残存1年だからとりあえずはいっか。

パスポートが取れるとインドを出国する際に必要なのは出国許可証(パーミット)。パスポートがあってもビザを紛失しているので、出国する時に不法滞在で捕まってしまう。
向かう先はFRO(Foreigner's Registration Office)、ここで申請をして入国した記録が確認されると許可が出る。ここが曲者で3日で終わるか1週間掛かるか分からない!
早速朝一番に出向いて懇願する。直前に日本までの飛行機を仮予約して予約証明書を発行してもらった。水曜日に申請をして、日曜のチケットを仮予約し、金曜までに許可してくれないと帰れないよ〜!とゴリ押し。
近くに日本人びいきのおっちゃんが居て、話が盛り上がったので先方の記憶には残っただろう。こういうことは顔馴染みになるのが一番。翌日も顔を出して様子を伺う。そのお陰かどうか定かではないが、2日後に許可が下りた♪しかも無料。

飛行機の予約を翌日の土曜日に変更して早速帰国。
旅としてはかなりのマイナスだが、一旦帰るとなるとウキウキしてしまうのは私だけだろうか?
それまで張り詰めていた緊張がプツンと切れて、急に望郷の想いに駆られる。
他の長旅パッカーはどうだろう?

ともかく今は1日でも早くカード関係を再発行して旅に復活するのが大事だ。
でもその前においしい味噌カツ丼を食べに行〜こせっと♪(*´∇`*)





 
2005年8月30日